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教師であり父でありApple好きな人が書くブログ

ICT LABO夏季オンライン研修についての報告書【業務改善】【Scrapbox】

ICT LABOメンバーでオンライン研修会を行いました。研修会といっても、堅苦しいものではなく、「なんとなくみんなに伝えたいこと」を発表しながら、自由に発言して交流しあうようなゆる〜いGoogle Meet会です。

スプレッドシートを使って出席簿を管理するという発表や昨今の多様性をテーマにした発表など、ICTに関わるものだけに留まらず、多岐にわたる内容があってみんなでわいわい楽しみました。今日はその中でも、2つの発表を紹介します。

本来ICT LABOは比較的閉じられたコミュニティで、自分たちの学校の取り組みを安心して伝え合うことが趣旨のコミュニティなので、今日の内容は大まかなものしか伝えられないかもしれません。また、あえて発表者の名前もあえて伏せています。もしこのコミュニティに興味がある方は、私のTwitterアカウントにDMで連絡ください。


業務効率化について

なぜ効率化が必要なのか

今、教師の働き方改革や業務効率化が大きく注目されています。文科省も、働き方改革の事例集を紹介するなどしています。

さまざまなことが見直されていますが、今は結局個人レベルや学校単位で出来ることをそれぞれが行なっていくしかないのが現状です。

そもそも業務効率化は、なぜ必要なのでしょうか。それは、「教師の心身の『ゆとり』は生徒・児童にも還元れる」からです。


これについては、今の時代ではすでに自明になりつつあります。日本全国で業務効率化、働き方改革と言われ始めて数年、最近では働き方改革の事例集というものも文科省から出るようになりました。喫緊の問題として扱われています。

しかし、こういった事例紹介は非常に有効ではあるものの、結局個人の意識や行動が変わらないと何一つ実現されません。下の方から変えていく意思が必要なのです。

発表では、個人レベルでの業務改善が紹介されていました。いくつか抜粋して挙げます。

  • 机上整理
  • ペーパーレス化
  • 授業スタイルの見直し
  • 「やめられること」は徹底的にやめる
  • 自動化できるものは徹底的に自動化する

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デジタル採点

また、発表の中には先生方が日頃効率化したいと思っているものをアンケートで挙げてもらった内容も紹介されていました。

  • アンケート自動化
  • 提出物確認&記録
  • 成績処理時短
  • 採点時間短縮

この中の一つ、採点についての話が盛り上がったので紹介します。皆さんの学校では、「デジタル採点」は導入されていますか?あるいは、聞いたことがありますか?

答案用紙をスキャナーで読み取ることで、PC上で丸つけ、点数記入やExcel管理までできる優れものです。私は、ここで初めてこの存在を知りました。問題ごとに生徒全員の解答を並べて採点することもできて、時間短縮&採点ミス減少&分析もできる素晴らしいツールです。

特に、導入された先生方の話を聞くと、採点時間が半分以下になったのだそうです。ICTやAIを活用するとは、まさにこういった機器による補助が今の時点ではとても有効なのだと思います。

時間は有限です。ここに必要な投資を行い、業務改善が行えるのだとしたら導入しないという選択肢はありません。

値段は個人だと2万程度、学校単位だと10万程度だそうです。無料のお試し期間もあるので、私もまずはやってみようと思います。


Scrapbox

みんなで共同作業をすることの楽しさ

私の発表ではScrapboxを皆さんに紹介しました。ICT LABOのプラットフォームとして先日、 Google ChatとScrapboxを導入したので、これを機に皆さんに知って欲しいと思ったためです。

作戦はまあまあ成功したのではないでしょうか。みんなで思い思いにScrapboxを触りながら、あーでもないこーでもないとワイワイガヤガヤと楽しむことができました。

Scrapboxは、自分以外の誰かが編集していると、そこに名前が表示されるようになっています。同じことはjamboardなどのGoogleツールでもできますが、このように、誰かと共同作業することって楽しいんですよね。

人の名前が表示されているだけで、なんだかワクワクするような高揚感を覚えます。自分ではない人がそこにいるのだと認識できるんですよね。やはり人は人とつながっていることが嬉しいようです。


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いろんな人がカードを作ると楽しい場所

Scrapboxは、いろんな人がカードを作るのが楽しいツールです。以前、SocialなScrapboxと表現しましたが、共同編集でさらに力を発揮するツールだと思っています。

Wikiリンクと呼ばれる、[ ]かっこをつけることで、カードとカードがつながる感覚。私が書いたカードが、誰か別の人が書いたカードとつながった瞬間、なんとも不思議な気持ちになります。

書く内容はなんでも良いのです。文章は何度も書いて、読み返して、そしてまた書き直すことで人は考えることができるのでした。

「すべてはノートからはじまる」あなたの人生をひらく記録術【感想】 - MOLOG

ただ、なんでも良いと言われるとさらに「何を書いて良いのかわからない」という状態になりそうなので、以下のようなものから書いてみてください。

  • Google Chatに投稿した質問とその回答を書く
  • GIGA端末についての日記(今日こんなことをしました)
  • 研修などで得たものをまとめる

Scrapboxは、書きかけのものでも構いません。むしろ、ちょっと書いてみて後で編集する、といった方が記憶に残るそうなので積極的に書いてみてください。

人は外に発信することで、効果的に学習することができます。一日1ページでも、数行でも書いてみてください。


おわりに

こんな具合にゆる〜く運営しているのがICT LABO(あいらぼ)です。あいらぼのラボはラボラトリーのラボ。実験の場です。

実験とは、失敗をして知見を貯めることです。だから、ICT LABOでは失敗をしてください。失敗をしない方法は何もしないこと。何もしなければ成長はできませんからね。

どうせ顔も名前も知らない仲間です。恥ずかしがらず、失敗してください。そして、得た知見をそれぞれの学校に還元してください。そのためのお手伝いが少しでもできたら幸いです。