MOLOG

教師であり父でありApple好きな人が書くブログ

どのようにしてScrapboxにカードを増やすのか

前回は、手書きのノートとScrapboxを使った読書メモ法について書きました。

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Scrapboxにカードを増やしていくことが重要とわかっていながらも、以前はあまりうまく増やせていないような気がしていました。倉下さんの本をはじめ、Scrapboxが作られた元となったであろう梅棹さんの京大式カード、二クラスルーマンのZettelekasten。これらを学びながら、今はある程度自分の運用が見えてきました。

Scrapbox情報整理術

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カードにツッコミとボケを入れる

梅棹忠夫さんも二クラスルーマンさんも、

  • 1枚に1つのテーマを記したカードを書き溜めていくこと
  • そのカード類を見返して、新たに思ったことを新しいカードに書くこと

これを繰り返してアイディアを膨らますことを進めています。私は、どうもこのカードを増やす方法というものがなんだかよくわからない、というのが正直なところでした。

一体どうしたらカードを増やせるのか。どのようにして見返すことで、カードを増やすことができるのか。

参考になったのは、千葉雅也さんの著書『勉強の哲学』でした。

勉強とは、言葉にツッコミとボケを入れていくこと。私なりの解釈は、ツッコミとは「本当に?」と批判的に問うこと。ボケとは「ところで」と話を転換すること、です。

Scrapboxを開きます(毎日欠かさず開くようにしています)。そして、昨日書いたカードにツッコミを入れていく。「本当に?」

ツッコミを入れて、得られたアイディアを新しいカードに入れていきます。カードのタイトルは、ツッコミを入れた際の回答をタイトルにします。そして、新しく書いたカードにツッコミを入れ、カードを増やしていきます。この繰り返し。

ある程度ツッコミを入れたら、ボケとして別のカードを開きます。これは、トップ画面に戻って、ザッと眺めて目に入ったカードを開くことが多いです。これが話題の転換です。「ところで」


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カードを無理にリンクしようとしない

Scrapboxなどデジタルツールを用いると、どこか「完璧にしなくては」という心理が働くのは私だけでしょうか。

Notionを使えば、いろんな機能を使いこなさなくてはいけないという気持ちになり。Scrapboxを使えば、とにかくリンクを統一しなくてはという気持ちになる。

例えば、あるカードで「学習効果」という言葉にリンクブラケットを付けたとします。すると、他の全てのカードも同様に「学習効果」という言葉をリンクブラケットでくくりたくなるわけです。この現象の名前はなんですか?


「〜しなくては」と思ってツールを使うと、途端に苦しくなってしまいます。やめましょう。私はやめました。いいじゃない、「学習効果」にリンクがあるカード、ないカードが存在していても。

ゆるいルールで使っても、それとなく機能するのがScrapboxなどデジタルツールの強みだと思います。とかく高性能なツールですから、作業感に追われながらリンクをつけていくより、とにかく毎日カードを増やす方が有益である。これが今の私の答えです。

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同じ内容のカードを書くことを恐れない

あるとき、「環境を整えることで、自分がその行為をする動機づけになる」というカードを作ったとしましょう。しばらくして(数週間から数ヶ月ほどをイメージしてください)「環境を整えるとは、道具を揃えること。場所を確保すること」というカードを書いたとしましょう。

私はScrapboxを使いはじめた当初、同じような内容のカードを書くときには、以前書いたカードになんらかのリンクを紐づけなければならないというある種の強迫観念がありました。先ほど書いたように、こういった考えはストレスを生みます。

Scrapboxの良さは、ゆるい繋がりだと思っています。同じ内容のカードがたくさんあれば、それは自分がその内容について興味があるということ。むしろ、同じ内容が合った方がアウトプットする際には有利だとすら言えます。


そうに考えるようになってからは、同じ内容を書くことを恐れず、むしろ積極的にカードを増やすよう行動するようになりました。また、Aというテーマで書いた2枚のカードは、無理にリンクしようとしなくて結構。いつか思い立ったときに検索なり見返したときに同時に出てくれば良い、くらいのゆるい気持ちで、最近は運用しています。

ゆるく運用して、毎日触れる。これがカードボックスとの付き合い方だと思います。

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