生徒の集中を引き出す黒板周辺の掲示の仕方3つのポイントとは?
皆さんが普段使っている教室を思い浮かべてください。横や後ろの壁にはどんな掲示物が貼ってありますか?黒板の周りはどんなものが貼ってありますか?
生徒は授業を受ける際に必ず黒板を目にしますから、黒板周りの掲示の仕方って実はかなり重要だということ、知っていますか?掲示の工夫で生徒が集中できるようになったり、あるいはその逆のことが起きたりします。
今日は僕が実際に教室で行なっている黒板周辺の掲示の工夫について紹介していこうと思います。
・教室のレイアウトに悩んでいる先生
・なんだか生徒が集中しないんだよな〜と困っている先生
・黒板周りがごちゃごちゃしている先生
黒板周辺の掲示物は落ち着いた色にする
これが大前提です。授業をする際に、生徒は必ず黒板を見ます。すると自然とその周辺も視野に入ってきます。皆さんの黒板周辺はどんな様子でしょうか?実は、黒板の周辺がカラフルになっていると集中できない生徒は結構います。
人間は青だと集中しやすいだとか、黄色や赤だと気が散りやすいだとかよく言われるのをご存知ですか?
昔有名なプロ野球選手に古田選手という日本一のキャッチャーがいました(古いですか?)キャッチャーミットの色は黒や茶色が多かったのですが、古田選手はピッチャーが集中しやすい色(=青)に変えてストライクが入りやすくなるようにした、という話があります。
色は人に大きな影響を及ぼします。色に敏感な生徒は多いです。「生徒が入ってきたら明るくなるような教室にしたいな」と思って掲示物に赤やピンク、黄色を使う先生もいますが、黒板周辺は勘弁していただきたいです。黒板周辺はできれば落ち着いた色(白や黒)の方が良いですね。
黒板周りの掲示物は落ち着いた色にしよう!
黒板の周りはなるべく掲示しないようにする
「色は落ち着いたものにするとして、黒板の周りは掲示しちゃダメなの?」という疑問も湧くかと思います。僕は基本的には黒板周りは掲示しない方が良いと思っています。
例えば今日の時間割や給食の献立を黒板周りに掲示したとしましょう。時間割を見ると1時間目の国語の授業をしながら「次は体育か。今日はサッカーだったぞ!国語早く終わらないかなー」と考えたり、献立表を見ながら「今日はカレーだ!楽しみだなー」なんて授業以外のことが気になってしまいます。
なるべく授業の内容に集中させるためにも、子どもの気が散るような原因を作らない。そのためにも、黒板の周りはなるべく掲示しないことをオススメします。
黒板周辺は子どもの気が散るような物を掲示しない!
掲示するのならクラス目標や正しい姿勢を表したイラスト等がオススメ
「じゃあ掲示は一切しない方が良いの!?」というと、そうでもなかったりします。僕が過去にやってきてうまくいったのは、クラス目標や授業の受け方などは良かったと感じています。
クラス目標を掲示する
僕は毎年年度の初めに生徒たちとクラス目標を考えます。ちなみに今年の目標は「学びあい、助けあい、笑いあい」です。自分たちで作った目標を常に目に入るところに掲示することで何かあった時に確認することができるのです。
「ほら、ここにこんな目標があるでしょ。今のみんなはこの目標に向かっていけてる?」なんて確認がすぐにできるのです。クラス目標くらいならそんなに気が散らないでしょうしね。
学級目標についてはこの記事に詳しく書きました。
正しい姿勢を表したイラストを掲示する
こんな具合のイラストを黒板横に貼って、自分で点検できるようにします。僕は座るときは「お腹にグー1個分。両足をペタンとついて。背筋をピンと伸ばす。グーペタピンだよ」なんて話します。そして、生徒の姿勢が悪くなったらイラスト見てーと言って自分で点検してもらいます。これ、中学生でも十分効果ありますよ。
格言・名言を掲示する
これもオススメです。僕は道徳で鍵山秀三郎さんを紹介した時にはしばらく「人は目にうつるものと同じ心になります。ゴミひとつ拾えば心がひとつ綺麗になる」という言葉を掲示します。
また、テスト前には「頑張るとは時間をかけること、エネルギーを注ぐこと、結果を出すこと」という言葉を筆で書いて掲示したりします。
素敵な言葉を目にすると伝わる生徒にはきちんと伝わります。ただ、あんまりこういった掲示が多いと生徒も嫌になっちゃうのでほどほどをオススメします。笑
黒板周辺は子どものやる気を引き出すような掲示を心がけよう!
まとめ
- 黒板周辺はカラフルな色は避ける
- なるべく掲示しないのがオススメ
- 掲示するのなら子どものやる気を引き出すものを
以上3点を抑えるだけで十分スッキリした掲示になると思います。繰り返しになりますが、生徒は学校生活の中でかなり長い時間、黒板を見ています。その黒板周りの工夫を行うことで生徒の集中力や頑張りを引き出すことができると思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。