MOLOG

教師であり父でありApple好きな人が書くブログ

学校現場にもっと引き算の発想を!

 f:id:Moblog:20191029183314p:plain

「学校ってなんでこんなに仕事が多いの?」

 

と思った事はありませんか。

 

僕はずっと、いや今でも思っています。笑

 

今日は、仕事を増やす(足し算)ではなく、仕事を減らす(引き算)と言う発想を学校に!と言う話をしていきます。

 

学校は足し算は得意

これはイメージですが、学校って足し算はすごく得意だと思うんですね。

 

足し算と言うのは例えば合唱コンクールで言えば、

 

  1. 合唱コンクールを成功させるために各クラスで歌の練習をさせよう
  2. では角蔵各クラス1台キーボードを配布しよう
  3. CDラジカセもあると便利かもしれない
  4. じゃあクラス全員にCDをやこう

 

といった具合に、どんどんと「子供たちのため」という発想でやることを増やすことです。

なんでこんなことが起きてしまうかと言うと、いくつか原因はあるかもしれませんが、その1つに「教育の成果は目に見えにくい」ということが要因だと僕は思っています。

 

成果が目に見えにくいからこそ、あれもこれもと足し算をしたくなってしまう。

 

その結果今学校ではとんでもない量の仕事ができてしまいました。

 

でも考えて欲しいのは、やることが増えると一つ一つの質は落ちていくということです。

 

各行事や仕事でもっと引き算を意識するべき

「働き方改革」が叫ばれる中、今まさにこの足し算の結果によって生まれてしまった膨大な仕事の取捨選択を僕らはしなくてはいけないと思います。

 

今の学校現場では、先生方はあれやこれやのいろいろな仕事に追われてしまい、それぞれの意味や効果を考える余裕がなくなってしまいました。

 

行事を検討する時にも、当たり前のように前年度踏襲が行われます。ですが、まずはやるかやらないかを考えてもいいと思っています。

 

「昨年やっていたから」という言葉は、とても便利な言葉です。やらないと言う選択肢をなくしてしまう言葉です。

 

何をやるか、ではなく何をやらないか、についても考えても良いのではないでしょうか。

 

本校では、8月の終わりに中学2年生を対象に、職場体験を行っています。

 

これは、中学生に実際に地域の職場に行き5日間実際の職場で体験を行い、「働く」ということについて学んでもらう行事です。

 

とても意味のある行事だとは思いますが、兼ねてからまとめについて疑問を持っていました。

 

この8月に行われる行事のまとめを、本校では昨年度まで12月の授業参観にまとめの発表していました。

 

生徒にとっては3カ月間も前のことを発表しなければいけません。

 

僕はこれがどうもおかしいなと違和感を感じていたので、今年度担当になったときに、思い切ってやめようと提案をしました。

 

他の先生方も賛成してくれたのでこの授業参観時によるまとめの発表は今年度は無くなりました。

 

今まではだらだらとまとめの作業を行なっていましたが、これもなくしました。

 

こんなふうにして、もっともっと引き算をしていけば、いろんな部分で余裕が生まれると思います。

 

そしてその余裕は、子供たちに還元できると思っています。

 

例えば、今回は発表なくしたことで、空いた時間に、各クラス合唱の練習や、別のキャリア教育(学活や道徳で自分の夢について考えるなど)を行うことができました。

 

だらだらとやるよりははるかに生産的な活動が行えたと思っています。

 

話は少し変わりますが、先生たちの仕事ももっともっと引き算するべきですよね。

 

「本当にこのチェックシートは提出する必要があるのか」

「この書類をまとめて何の意味があるのか」

「毎日クラス全員分の生活日記にコメントを返す必要があるのか」

 

先生方の方が、引き算すべき仕事が多いかもしれません。笑

 

僕はもっと多くの先生方に、仕事の引き算の重要性をわかってほしいと思っています。

 

授業でももっと引き算を

僕が今意識をしているのは、「授業での引き算の導入」です。

 

「子供たちに何を教えるか」ではなく、「子供たちに何を教えないでおくか」について今は意識して授業づくりを行っています。

 

「この内容はここで教えなくても良い」と思ったら、あえてそこに触れずに授業を進めます。

 

教えないことで、本時に考えさせたいことを焦点化したり、あえて教えないことで困らせたりすることが目的です。

 

これをするには、1時間の授業ではなく、単元全体を見通す単元計画が大事になってくるのですが…。

 

僕は授業するのが好きなので、各単元において単元計画を簡単に作っています。

 

そうすることで、後で教える内容などは、あえてここで教えなくても良いなと言うふうに自分の中で整理ができます。

 

あれもこれも足し算ではなく、あえて「何を教えないか」と言う引き算の発想で授業作りをする。

 

初任の頃はあれもこれもと足し算をしていましたが、10年目になりやっとこんな発想を持てるようになりました。笑

 

まとめ

「学校現場にもっと引き算を!」

 

足し算によって増えすぎてしまった膨大な仕事を見直し、減らすことで本当に大事なことに目を向けられるようにする。

 

この発想こそ今の学校現場に必要なことだと思います。

 

ぜひ分掌をお持ちの先生は、この引き算の発想で生徒に、先生に、余裕を持たせてほしいと思っています。

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました!