もし教師がアドラー心理学を学んだら?物事をもっとシンプルに考えよう!
皆さんはアドラー心理学って知っていますか?
「嫌われる勇気」でアドラー心理学が徐々に有名になってきました。アドラー心理学について今ここで難しく語るのはやめておきます。僕自身、そこまで理解できていません笑。
人間関係や社会集団ってややこしいことが多いですよね。でも実はややこしくしているのは自分であって、本来はもっとシンプルなんですよ、というのがこのアドラー心理学を学ぶとわかります。
先日「もしアドラーが上司だったら」という本を読みました。
今日はこの本で印象に残った言葉を紹介しようと思います。職場で、あるいは学校での振る舞い方の参考になれば幸いです。
できなかったことではなく、できたことを見つめる
割と人って意識しないと自分のダメなところ、できなかったところに着目しがちです。そしてそんな自分を「このままじゃダメだ」と言って頑張るよう鼓舞する。
この状態を本書では「車で、ブレーキを踏みながらアクセルを踏んでいるのと同じ」と表現しています。やがて壊れちゃうよ、と。わかりやすいですね。
そうではなく、まずは自分ができたことを認めてあげることが重要なんです。人は自分で自分を認められるようになって、頑張れるようになったり人に優しくすることができたりするのです。そしてそのできたことってのはどんなささいなことでもいいのです。
例えば部活動(僕は中学校の先生なのでこの例えで)。体力作りとして走るのですが、周りはみんな早くて自分はもうヘロヘロ。ついて行く事もできない。そんな時、皆さんならどう感じますか?こんな自分はダメだ、と考えませんか?
できたことを認めるのです。例えば、そもそも休まずに部活動に参加できたとか、なんとか完走できた、とか。できたことに目を向けることは決して自分を甘やかしているわけではないと本書でも紹介してくれています。
自分自身にもそうですが、もしこの記事を読んでいるあなたが先生であれば、生徒にもそう思いたいですね。走るのが遅い生徒はそれだけで自分を責めてしまいがちです。できたことに目を向けられる言葉がけをしていきたいものです。
自分を認めることで心にガソリンが注入され、そこから頑張ることができるとまとめられていました。
できなかったことではなく、できたことを見つめて心にガソリンを注入しよう!
仕事で失敗したからって自分を否定しない
難しい表現で「機能価値と存在価値をごちゃ混ぜにしない」というらしいです。機能価値ってのは、自分がこの集団(職場など)で役に立っているかどうか。存在価値ってのは、自分が生きているに値するかどうか。
この機能価値と存在価値ってのがごちゃ混ぜになっちゃうと仕事などで失敗した時、自分の存在まで否定してしまうことがあるそうです。これ、結構経験ありませんか?
仕事で失敗したからって自分の存在価値に何か影響があるわけではないのです。自分の存在価値を見出せなくなってしまうと、例え死を考えなくても何かを頑張るような気分ではなくなってしまいますよね。
「生きているだけで100点満点」という言葉を聞いたことはありませんか?仕事で失敗しただけで自分の存在を否定してしまうなんてとても恐ろしいことです。
クラスで特に目立たない生徒。部活動で練習についていけない生徒。あるいはメンバーだったのに外れてしまった生徒。こういった生徒の中には「自分はみんなの役に立てない。いても意味がないんだ。」と存在を否定してしまう生徒もいるようです。
こんな生徒には上の考えを伝えてあげたいですね。先生や保護者の方には、ここで活躍しなくてもあなたがあなたを否定する必要はない、と教えてあげて欲しいです。
集団としての価値は自分の価値と切り離して捉えたいですね。
機能価値と存在価値は別で捉えて、自分の存在を否定しない!
相手がどう思うかは相手の問題
本書では課題の分離という表現をされていました。
例えば本書の主人公のりょう君。サラリーマンとして働く彼は、みんなのコップが洗わずに放置されているのに気がつきます。それを洗いますが、翌日感謝してくれる人もいる一方で、点数稼ぎと影口をいう人もいます。
ここでいう課題の分離とは、コップを洗うかどうかはりょう君の課題。それをどう思うかは相手の課題。相手の課題にまで首を突っ込んで考えてしまうから問題がややこしくなってしまうのだと書かれています。
相手がどう思うかは相手次第。お年寄りに席をゆずるかどうかは自分の課題。お年寄りが座るか、年寄り扱いするなと怒るかは相手の課題。
どこまでが自分の課題なのかを考えると、余計なことに悩む事もなくなりそうです
課題の分離をして、自分の手の届かない問題(相手の課題)で悩まない!
身の回りの人だけでなく、世界中の人の幸福を願う
最後はちょっと規模の大きな内容です。本書では「目先の共同体ではなく、もっと大きな共同体の利益を考える」と書かれていました。これをすると自分の周りの人たちは得をするけれど、他の人たちが迷惑をかかる、というものはするべきではない。
目先のことに囚われず、もっと大きな視点で考えると物事はシンプルになる事もありますよね。広い視野で考える、そのためのヒントとしてこの言葉は役に立ちそうです。
何か困ったら身の回りの損得だけでなく、もっと広い視野で考えると良い!
最後に
僕たちは物事を複雑にしてしまっているのは自分自身と気づくともっといろんなことを楽に進めることができそうです。物事をシンプルに考えるヒントとして、このアドラー心理学というのは役に立ちそうです。もう少し勉強して行こうかな。
最後まで読んでいただきありがとうございました!